実行委員長からのご挨拶

実行委員長:中野秀男
大阪市立大学名誉教授/大阪市ITアドバイザ/中野秀男研究所
 
KOFも11回目を迎えました。ちょうど1クール終わって、新しく次のクールの始まりのような気がしています。実行委員長は相変わらずもうすぐ前期高齢者の中野ですが、実行委員は毎年のように新しい方達に参加してもらって、KOFイベント魂を引き継いでもらっていますので、今回もよろしくお願いします。
 
今はOSC(Open Source Conference)等のITイベントが各地で毎月のように行われています。京都や神戸でも開催され、当初、大阪の名前にこだわらずに関西と接頭辞につけた我々のイベントが引き金になって大きな動きになってきたことはうれしいことです。
 
この10年の間にIT/ICTの世界も変わってきました。大きく言えば当たり前になってきて、でも新しい技術が続々と出てきているということでしょうか。私はこのようなことを「広がるIT/ICT、とんがるIT/ICT」と名づけていますが、今年のKOFでは広がるIT/ICTという意味で弁護士の岡村さんに講演をお願いしました。いろんな分野の方がOSSやITコミュニティに関わってこられて、お互いに切磋琢磨しているのではないかと思います。
 
KOFは数年前から高校生や中学生といった、還暦を過ぎた私から見れば次の次の世代の若者の勧誘を積極的にしています。ソフトウェア作りや IT/ICTの正しい利活用の場を見せたいと思い、とんがっている若者に来てもらえる事を重要な事の一つにしてきました。iPhone/iPadや Androidのように誰でもアプリを作れる時代(CGS:Consumer Generated Softwareでしょうか)になり、商用のソフトウェアやOSS(Open Source Software)の次のカテゴリーのソフトウェアが出てきました。私はこれを第3のソフトウェア作りかなと思っています。このKOFでも iPhone/iPadアプリやAndroidアプリでもユーザ会や勉強会が参加してもらっています。
 
オープンなIT/ICTコミュニティが年に一度集まる甲子園がKOFだと最初から感じていて、それを多くの実行委員やボランティアの方々が支えてくれた10年でした。更なる10年を目指しながら、関西風にまったりやっていきたいと思います。